ナンシーなしむらのブログ

ブログ始めたばかりです。よろしくお願いします。

ひとつの「納豆のたれ」を二人ではんぶんこする問題

今週のお題「納豆」

納豆は毎朝食べます。
毎朝、夫と二人で食べます。
二人とも、納豆には、パックに付属の「納豆のたれ」とからしをかけます。

でも、あの「納豆のたれ」、量が多くないですか?
からしはともかく、「納豆のたれ」は、一食分には量が多い。
ひと袋の、半分の量でいい。

それである日、ひとつの「納豆のたれ」を二人ではんぶんこしよう、と決めました。
いいアイディア。
それぞれひと袋ずつ開封してそれぞれ半分残すのは、もったいない。

ところが、私は忘れてしまう。
夫が先に「納豆のたれ」を開封するのをちらりと見ているはずなのに、
これまでの癖で、うっかり、自分の分の「納豆のたれ」を開封してしまう。

ぴりっ と小さなフチを切り開いた瞬間、
「あー」とちいさく息をつく夫。

そのうち、毎朝、夫からのプレッシャーを感じるようになる。
朝食の支度を整え、「いただきます」を唱えるやいなや
「開けるなよ、開けるなよ、俺が開けたのをはんぶんこだぞ」
という夫からの無言の圧力をひしひしと感じるようになる。
朝っぱらから気まずい、ぎこちない二人。
いいアイディア、だったはずなのに。

「え、じゃあさ、毎回私が先に開ければいいじゃない。
私はついうっかり忘れてしまう。
オット(仮名)はちゃんと覚えている。
私が開けるのをオットが待って、それからはんぶんこすればいいんじゃない?」

夫はすぐに賛成。
うっかり者の妻にしっかり者の夫。
これで朝食をストレスなく、かつもったいなくなく、食べられる。

ところが。

ところが、夫も忘れてしまう。
上のような約束を交わしたはずなのに、
これまでの癖で、うっかり、自分の分の「納豆のたれ」を開封してしまう。

あはは。

それからはどうしているかと言いますと。
基本、私が開けた「納豆のたれ」を夫に渡してはんぶんこ、ですが、時には夫が、うっかり、自分の分を開けてしまいます。
そんな時は二人で「あー、やっぱ、開けちゃうよね」と笑います。
人は完璧ではないということを、笑って許しあうことを、朝食の納豆から学びました。
またひとつ、夫への愛が深まりましたとさ。おしまい。


…未開封で残った「納豆のたれ」、毎日一袋ずつ増えるそれはどこへ行ったのかと、それは聞かないでください。
それはそれで悩みの種として、日々静かに降り積もっているのです…